【脱ミスマッチ】面接担当者はコーチング面接法を使いこなせ!(後編)

こんにちは。Sun*の増田です。
前回に引き続き、今回も外国籍人材の面接テクニックについて共有します。
ちなみに前回までの採用Tipsの記事がまだの方はこちらからどうぞ!

今回の面接テクニックは外国籍人材に限らず、どの面接でも使えます。
そんなテクニック「コーチング面接法」についてです。
この面接方法を使えば自社に向いている人材なのかを判断することもできますし、候補者様の志望意欲が上がり、
自ずと内定承諾率が上がることは間違いなしです!
最後までぜひお読みください。

コーチングとは?

そもそもコーチングとはなんでしょうか?
コーチングとは、組織や個人が、 より早く、より効率的に、 ゴールを達成する助けとなることです。
コーチングは馬車が語源となっています。
馬車の役割は、それに乗る人が望む目的地まで送り届けることです。
その後、意味が転じてコーチは教育やスポーツなどさまざまな分野で、個人や組織の目標達成をサポートする存在として認識されるようになっていきました。

その中で、コーチングの役割は「現状(現在地)と理想(目標・望ましい状態・結果)を明確にし、その間にある差を埋める」ことです。
コーチング対象の相手が自ら現状を正しく把握し、理想に辿り着くまでの道を明確に理解し、行動できる状態になればコーチングは成功と言えるでしょう。

通常の面接とコーチング面接法の違い

通常の面接ではみなさんどのような項目の質問をしますか?
多くは候補者様の「過去の経験」「できること」に基づいた話がメインではないでしょうか。
それと比べ、コーチング面接法は候補者様の「将来の理想」「やりたいこと」についての話をメインにします。

過去の経験からはスキルや知識など何ができるのかはわかりますが、これから何がしたいのか?まで知ることはできません。
少しでも長く働いてもらい成果を最大限出してもらうためには、仕事に自らモチベーションを持ち続けてもらうことが必要です。
みなさんも過去の自分の実績に基づいて任される仕事と、将来自分がやりたい理想の姿に基づいて任される仕事では、後者の方がモチベーション高く取り組めるのではないでしょうか。

コーチング面接法の進め方

それでは早速手法を3つのStepに分けてみていきましょう!

Step1. 将来の理想の姿を聴く

まずは候補者様の理想の姿や目標を聴きます。
ポイントとしては、「次の会社での目標」ではなく「5年後や10年後の見えている範囲での人生の目標」を聴くことです。
目先の目標ではなく見えている範囲の人生の目標を聴くことで、候補者様の根本的なモチベーションの源泉と、今後数年間で何が必要かを知ることができます。

具体的な質問としては「5年後や10年後の夢や目標はありますか?」から始まり、その回答に対して「なぜそうなりたいのか?」という理由や根拠を詳しく聞いていきます。
また、注意点として、「なんとなくそうなりたい」「こうなれたらいい」というモチベーションが低いものではなく、しっかりと本人が「実現したい」というモチベーションを高く持っているものを引出しましょう。
さらに、出来るだけ具体的に聴き出しましょう。
この時点で明確な回答がない場合は、コーチング面接法を進めることは難しいです。
その際は通常の面接方法に切り替えましょう。

Step2. 理想と現状との差を確認する

理想を聴いたら次は現状との差を一緒に確認します。
具体的には「理想の姿になるために、知識・経験・スキル・環境・資金など、何がどのくらい足りないと思いますか?」という質問で現状と理想の差を確認します。
本人で気づいているものもあれば、そうでないものもあるので、一緒に考えて差を明確にしていきます。
あまりにも足りないものが多い場合は、取捨選択優先順位をつけることが大切です。

Step3. 自社で足りないものをどのように習得できるか伝える

理想へ辿り着くために足りないものを確認したら、次はその足りないものを自社の環境を活かしてどのように身に付けていけるかを伝えます。
前のStepで優先順位をつけた足りないものについて、出来るだけ優先順位が高いものから、どのような環境で、誰から、どのように学んでいくかを具体的に伝えることで、実際に働くイメージを持ってもらいます。
もし足りないものを自社で身に付けるのが難しい場合、または他の環境で働いた方が近道になると考えた場合は、正直にその旨を伝えることも入社後の早期退社を防ぐ上では重要です。
あくまでも、素直にできること、できないことを伝えることで信頼関係を築くことができ、より本音で候補者様と面接を進めることができます。

メリットとデメリット

メリット

・モチベーションの源泉である理想や目標ついて知ることができる
・将来の理想や目標に基づいて候補者様の志望意欲を上げることができる
・将来やりたいことから自社に向いているか判断できる

デメリット

・将来の理想の姿が明確でない場合はこの手法は効果がない
・理想と現実の差異を認識していない相手だとかなり時間がかかる
・論理的に話すのが難しい相手だと効果がいまいち

そもそもコーチングでは「答えを教えない」ことが原則であり、本人が自分で気づいて「答えを見つける」必要があります。
ですので、自己理解ができていない候補者様をこの面接法で面接するとかなり気が折れます…。
全ての方にこの方法で面接するのは大変なため、「どうしてもこの候補者様は採用したい!」と思える方にはこのコーチング面接法をぜひお勧めします! 

終わりに

今回はコーチング面接法についてご紹介させていただきました。
コーチング面接法はどの候補者様に対しても使えるテクニックではありませんが、ぜひ最高の面接をするのための一つのテクニックとしてご活用ください!
ここまで3部にわたってお届けしてきた【脱ミスマッチ】シリーズ、最後までお読みいただきありがとうございました。
引き続き人材会社の経験を活かして採用に役に立つヒントなどを共有していきたいと思います。

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それでは次回の更新をお楽しみに。

ABOUT US
増田慎平Sales
大学時代にフィリピンで半年間のインターンを経験し、2014年に新卒で東証一部上場の人材会社にて求人媒体の営業に2年ほど従事。 世界のどこでも生きていける人材になるという想いを元に、ベンチャー系の人材会社のフィリピン拠点へ転職。 1年のフィリピン勤務を経て、立ち上げフェーズのベトナムへ配属されキャリアコンサルタントやハノイ拠点長として約3年間従事。 2020年3月よりSun*の教育事業部に営業として参画。 現在はウェビナーの企画・運営などを担当している。