【実践IT授業】いよいよ最終回!新サービスの発表をしました!

Xin chào các bạn(こんにちはみなさん)!Sun*教育事業部の永田です。
今回もご覧いただき、ありがとうございます!
以前紹介したベトナム国家大学ハノイ校(通称VNU)の学生を対象にした実践IT授業が今月終了となりました!

今回は最終日に実施した新サービスのWebアプリケーションについてのプレゼンテーションの様子と、全14回の授業にド素人のわたしが参加して感じた感想を皆様と同じイチ視聴者目線で共有いたします。

どうしてSun*の学生は、日本のIT企業で新卒1年目から活躍できるのか

今回の記事で、その理由をご理解いただけます。ぜひ最後までご覧ください。

【おさらい】実践ITとは?

実践IT授業はSun*の完全オリジナル科目です。
この授業は、日本のIT企業でエンジニアになる上で必要な知識や日本語力を徹底的に授業に落とし込み、教師自身も開発現場でSEやPMをやりながら実体験を授業に活かす、という教育内容のアップデートを常に繰り返している科目です。
【日本のIT企業で働く】ことをテーマに、日本のIT企業で勤務をしていた教師が教えています。
ちなみに今回のVNUに通う学生を対象にした授業では、以下の内容を全14回の授業で実施しました。

  • Webプログラミングの基礎学習
  • バージョン管理システムを使ったプロジェクト管理
  • Webフレームワークを用いたアプリケーション開発
  • ITツールを利用し、開発した新サービスのプレゼンテーション
  • 新サービスの仕様書作成と、それについての適切な説明

今回の実践IT授業の到達目標

到達目標

現状の課題を解決するための新サービスのWebアプリケーションを開発
そのWebアプリケーションの機能や必要性などをデモンストレーションしながら紹介

毎回の授業は以下のような進め方で展開していきました。

  1. Rubyを使ったプログラミングの技術的な内容を学ぶ
  2. グループで解決すべき現状の課題とそれを解する新サービスを考え、中間発表としてプレゼン
  3. 課題とその解決策が妥当かどうか、教師や他のグループからもフィードバックをもらい、アイデアを固める
  4. 毎回の授業でRuby on Railsで開発に必要な技術を学びつつ、各チームで新サービス開発に必要な工程とその進め方を決める
  5. 毎回進捗状況を報告と修正

学生たちは4人から5人でチームになり、1ヶ月程度で開発をします。
ちなみに今回の授業では全4チームあり、それぞれ以下のような新サービスを考えました。

  • 子育てに関する自分の経験や、他の人の経験が共有できるWebアプリケーション
  • スケジュール管理ができるWebアプリケーション
  • 世界中の料理や、そのレシピが投稿、閲覧できるWebアプリケーション
  • ITに関する技術的な内容がベトナム語で投稿・閲覧できるWebアプリケーション

これらのサービスについて、必要な理由や想定ユーザーの説明、そして実際に開発したWebアプリケーションのデモンストレーションを最終授業では発表という形で行いました。

プレゼンテーション当日の様子

学生のドキドキが写真から伝わるでしょうか。
オフィスの会議室を使って行う通常の授業とは変わり、当日は弊社オフィスの大スペースを貸し切って行いました。
実際の開発現場にいる社員や、日本語教師、学生管理を担当しているTCもその雄姿を見ようと参加しました。
ちなみにこの様子はZOOMでLive配信されたため、ダナンやホーチミンにある弊社の拠点でも見られることに。
もちろん学生たちは新サービスの発表やデモンストレーション、そして質疑応答まで全てを日本語で実施します。

デモンストレーションをする学生

実際にプレゼンが始まり、解決すべき課題の共有から、新サービスとその機能や特徴などを紹介していきます。
そしてデモンストレーションでは、開発したWebアプリケーションの画面を使って進めていきます。

その後の質疑応答でも様々な質問が飛び交います。

日本語教師

ユーザーが投稿した内容が適切かどうかをどうやって判断するのか。

開発者

ユーザーがいちいちカテゴリを自分で選ばなくてもいいように、自動のカテゴリ分け機能を今後実装することを検討しているか。

TC

既存のサービスで類似したものがある中で、なぜその新サービスが必要なのか。

営業スタッフ

グループで開発をするにあたり、スムーズに進めるために工夫したことは何か。

実際の開発現場にいる社員、開発経験がないからこそ完全ユーザー目線で質問するTCや日本語教師による白熱した質疑応答の時間となりました。

ときにはチームで相談をし、言葉に詰まりながらも、学生も懸命に答えます。

そして発表が終わると、このコースを担当していた眞田(さなだ)先生からサプライズが。
学生たちの卒業式をすることになりました。
というのも、VNUでは実践IT授業が必修となっておらず、意欲のある学生のみが参加する希望制となっています。自分で受講を希望し、日本で即戦力として活躍できるようにと積極的に開発に取り組んだ学生たちを送り出したい。そんな想いで、卒業証書を一人一人に渡します。
そして、学生も先生と授業をサポートしてくれたTCにプレゼントを用意していたようです。お互いにプレゼントを渡し合うという構図になりました(笑)。

プレゼンテーションが終わったあとで、授業を担当した眞田先生にこっそり話を伺いました。

学生がプレゼンテーションをするときは、自分がするとき以上に緊張する・・・。

これは教師あるあるかもしれません(笑)。
やり遂げた顔で帰路につく学生と、一安心している眞田先生でした。

全14回の授業を通しての感想

ここからは、授業に参加した私の感想です。
弊社でサポートしている学生を実際に採用していただいた企業様からは、

  • 「日本人の新卒より技術力がずば抜けて高い。」
  • 「新卒で正式配属後、いきなりチームのバグが減少してびっくりした。」

など、ありがたいお声を多くいただいております。

学生はベトナムの理系トップ大学の学生であり、IT学部で日々専門スキルを身につけているとはいえ、日本のIT企業で働くとなると、やはり言葉の壁や文化の違いもあるはず。
それにも関わらず、新卒の段階から日本で活躍している学生たち。
私自身の勉強も兼ねて学生と肩を並べ、パソコンを前に参加した実践IT授業にその答えがありました。

学生たちのモノづくりに対する興味・関心の高さ

徹底した日本のIT企業への就職を考えた授業設計

それはこの2点でした。
授業でのRubyやRuby on Railsを使ったプログラミングに目をキラキラさせ、楽しそうに取り組む学生たち。
一般的にベトナムのエンジニアは単機能の作り込みなど、技術力の高さに定評があります。手を動かし、触って、作ってみる。そして、トライ&エラーを繰り返しながら、モノを作っていく。
彼らのモノづくりに対する関心の高さと、それに比例するITスキルを目の当たりにしました。
まさに「好きこそ物の上手なれ」とはこのことだと実感しました。
わたしはプログラミングに四苦八苦していましたが(笑)。

また、実践IT授業の徹底した授業設計にも工夫がありました。
みなさんは日本のIT企業で働くために必要なものは、何だと思いますか。
わたしはこの授業に参加する前は、とにかく技術力が第一だと思っていました。一日中パソコンを触り、プログラミングをする。
思いっきりステレオタイプですが、それが私のエンジニアに対するイメージだったからです。
ところが実践IT授業を生で受け、また、教師の話を聞き、その考えが一転しました。技術ももちろん学びますが、フォーカスすべきはコミュニケーション
開発現場に立った時、日本人の指示が理解できるように、開発現場で使うIT用語は意味の確認や発音など徹底して練習していきます。仕様書の作成に関しては、誤解や過不足ないように、あらゆる状況を想定して要件を文章化します。
10人が読んで10人がわかる内容でなければ、エンジニアとして勤務できません。

今回のプレゼンテーションにいたるまで、新サービスの提案、そのサービスに必要な仕様書作成、プロダクトバックログで必要な機能とそのためのタスクを洗い出し、それぞれが担当するタスクを決め、スプリントバックログで進捗度を確認する。
その過程でバグや何か問題があれば、チームで話し合い、解決する。
この開発プロセスを日本語で進めていきます。

必要とされているサービスを決められた納期内で作る。そのためにはチームワークが不可欠で、常にコミュニケーションを取りながら進めていかなければなりません。
つまるところ、コミュニケーション能力がないと、日本のIT企業で勤務できない。
その内容を授業に落とし込んでいるのが実践IT授業です。こんな教科書がない授業を実践していけるのはSun*以外にはありません。
だからこそ、実践IT授業は教育内容のアップデートが欠かせないとのこと。
日々進化していくIT業界では、数年前の技術が今では時代遅れになることも。そんな時代の変化にあわせ、教師自身が開発現場の生きた経験を授業に落とし込めるように教師はSEやPMとして開発現場にも立っています。

終わりに

今回は実践IT授業の最終発表の様子と、全授業に参加したエンジニアではない私の視点からの感想をお伝えしました。
弊社の教育事業を通して、日々成長している学生の姿を少しでも伝えることができれば幸いです。
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それでは次回の更新をお楽しみに。Hẹn gặp lại nhé!(また今度)

ABOUT US
永田勝也Sales Planning
日本では公立高校や大手英会話スクールで英語教育に従事。 その後、バックパッカーやバイクで日本一周などを経験したのち、一念発起し2017年に来越。豊富な語学習得の経験を生かし、日本語教育と英語教育の両方に携わっている。2018年には語学教師としてさらなるキャリア形成のため、ベトナムで働きながらイギリスのLancaster大学でTESOL(英語教授法)修士課程に無条件合格で入学し、2020年に修了。 現在はSun*の教育事業部で日本語教師として活躍しながら、教育現場の視点を生かした施策やコンテンツ配信を担当している。 座右の銘はYou Only Live Once.(人生は一度きり)